✦ 昆虫&爬虫ブログ ✦

夏は昆虫(主にトンボ)の観察や採集&飼育状況、冬は基本冬眠〜たまに何かを不定期にupします。

トンボの体色変化実験2022 (まとめ)…ほか…

こちらの記事への ご訪問ありがとうございます。




こんにちは。



今回は、いつもより長文です。

去年の振り返り?等の記事になります。


こちらは、去年ギンヤンマ達に手伝っていただき
行った体色変化実験を、改めて まとめた物です。



では早速…



まず、トンボが体色変化するのは
今まで成熟過程の一部だと思っていました。


しかし、とある論文?を見つけてから
その考えが変わり、驚きました。


その記事を…
きっかけとして始めてみた実験です。


トンボの体色変化と体色多型…と検索すれば
恐らく詳細が見られると思います。
( 興味のある方は見てみてください )



自分は学力が平均以下レベルの低人間なので
難しい言葉等、理解できない事も多いです。


はっきり言って常識も、怪しいレベルです💦
なので知らぬ間に失礼な事をしているかもです。


その時は、とても申し訳ないです(´・ω・`)



と…脱線しましたが…



上の論文?を見たり、ある程度他を
調べて簡単に言うと、こうなります。


ギンヤンマの場合、美しい緑色は
強い紫外線から、内部細胞類等を守る為に
内側からコーティングをしている。


つまり、色と言うのはトンボにとって
日焼け止めクリームをしている様なものですね。


しかしこれは…
トンボがストレス反応でやる事なので
自分の様にトンボを長生きさせる際は
ノンストレスな完全室内が一番良いです。


トンボ、特に直射日光下で縄張りを守る種には
コーティング無しでは焼け死んでしまいますが
色として内側にカーテンを掛ける事により
体内が焼かれるのを防いでいる様です。




ある程度時間が経過した時の比較 (過去)↓


一番下の写真に居る①個体以外は
①がトラブった時のバックアップで
羽化直後から外に出して実験している訳ではない
ので、比較としては…あまり参考にはなりません。


写真 真ん中の
腹部比較写真②が下の写真①の個体です。


こうして見ると、野生との色の差が
まだあるものの、大変ですが太陽下で飼育すれば
同じ発色は目指そうであります。


今までやってきた完全な室内飼育では
早い段階で、胸、腹、複眼と色褪せが
始まり、最終的には胸は褐色?になります。


コオニやウチワでも黄色い部分が褐色化します。
オニも同様である為、ある程度は
他のトンボにも共通している様です。


あの綺麗な色は、注射等で意図的に作る以外だと
常に外…又は窓越だと太陽が長時間当たる場所
でなければ保てない事も分かりました。


自分はトンボを実験の為に
飼育しているのではなく、家族として
愛しているので無謀な実験や、明らかに
死んでしまう様な実験は学者様に お任せします💦



自宅のベランダでやった実験ですが
マンションのベランダで都会だと、どうしても
太陽の当たる時間が朝や夕方に限定される事が
多く、自分は朝しか直射日光を見れないので
完璧な発色は現状難しそうです。


広い豪邸等の庭で太陽が、ガンガン当たる
場所であれば…
かなり良い結果が期待できると思います。




ー 頭部 ギンヤンマ(顎)の色 ー


頭(顎)の発色は、本来あるべき姿に
一番近づけられて嬉しかったです。


雌は薄いオレンジ色や濃い黄色に…
雄は薄い黄色から薄い緑色等になります。


室内飼育では、かなり地味になります。



こちらの結果はポジティブに終わりました。




ー 複眼 (ギンヤンマ) の色 ー


こちらも顎同様に…
比較的ポジティブな結果で検証が終わりました。


野生には後少し届かない発色でしたが
これも、自宅が一軒家で庭があれば
解決できるでしょう。


室内飼育では、複眼が暗く濃くなる傾向です。



今年も機会があれば、挑戦したいですね。




ー 何故野生が、綺麗に発色できるのか?ー


ベランダという管理下では
狭いスペースしか移動出来ず水辺も無し…
夏は室外機が更にベランダの気温を上げ
その中で直射日光を浴びせ過ぎていると
体温上昇でオーバーヒートし、最悪の場合
死んでしまいます…ですが、野生は空高く飛んだり
水辺を飛んだり出来るので、体温調整が
トンボの意思で出来る事になります。


飛ぶだけでもトンボにとっては冷却できますし
水辺を飛んでいれば、たとえ夏であっても
受ける風が少し冷たくなります。


野生個体が、炎天下でも発色が容易なのは
それだけ長い時間、太陽(UV類)を浴びられ
体に刺激を受け続ける為に反応が起こり
早くコーティングする…という訳ですね。


窓越しでも、ギンヤンマの腹部第2.3の
水色と腹部3から後ろの
模様等の発色は していませんが…
胸の緑色、顎の黄色、複眼は僅かに発色したので…
UVAだけでも少しは綺麗に出来そうです。



野生個体を室内飼育にすると↓


同じ個体ですが、日が経てば経つほど
体全体の色褪せが進みます。


これは室内に移され、強い紫外線を受けなく
なったので、トンボ側がコーティングを
必要としなくなった為と見ています。


ただそれは全体的な話で
例えば、雄の特徴である水色の腹部2と3節は
その他にも発色条件がありそうです。


腹部第3節の水色は、羽化時には水色では無く
赤茶色ですが、それをそのまま外で過ごせば
水色に変化していきます。


トンボは目でも、しっかり見ているので
複眼にも何かある事は間違い無いでしょう。


あの水色は、単なコーティング以外に
水面反射により何かあると見ていますが
現時点で自分には、はっきりした
断言出来そうな事が不明なので残念…(^_^;)


まぁ水色の青みを深くしたい場合は
水面反射で太陽光を照り返しさせれば
答えが出るかもしれませんね〜。



元野生と完全室内飼育下の色褪せ違い↓


こちらも過去にupしている写真です。


上2匹は野生の個体を室内飼育した物。
一番下が最初から太陽光も触れず
室内飼育にした個体です。


羽化直後から浴びるか、浴びないかでも
その差は歴然ですよね(笑)


ちなみに、やはり長く生きるのは
一番下の子です(3ヶ月を超える)


よりストレスを軽減すれば
不全や病気が無ければ長く生きてくれますね。



雄同色型になれたであろうギン雌↓


一番上と2枚目は、老熟した時の写真。
3枚目は羽化直後です。


写真では分かりにくいですが、去年羽化させた
個体は皆、羽化時から通常よりも濃く
複眼に水色が入っており、その中で雌が
成熟後も、しっかり水色になりました。


雌も羽化後少し後で太陽下で飼育していたので
胸、顎、複眼等は本来野生で
なるべき色に近いです。


野生だったら、この個体は複眼も
もっと綺麗に水色だった可能性大ですよ。



次に、この雌は同時に雄同色型だという事。


本来同色になれない雌ギンヤンマは
羽化した時に、既に腹部第2節は緑色なのですが
この子は羽化した時から水色が出ていて
雌の腹部発色方法が分かってさえいれば
パーフェクト同色雌が出来ていたでしょう。


成熟した時には既に、青くなる部分が
白く変色していたので悔しい結果でした。
一度色褪せると
太陽下でも完璧には戻せません。


特に雌は無理ゲーなのが現状ですね💦



野生の場合……
雌の腹は、若い時のみ雄同様の色や模様になり
成熟が進むと早い段階でピンク〜赤〜赤茶色と
変化して模様も消失していきます。



春に採集した若いギンヤンマ雌↓


こちらの様に若い頃は雄と同様の
模様、色が はっきり発色しています。
とても美しい模様ですよね。


当時は雄の様な行動をしていた個体かつ
模様も雄みたいだったので、特殊型かと
思っていました…しかし、これが普通な様です。


ちなみに、体色実験した個体は皆この
雌からの個体で、母親ギンヤンマになります。


雌に関しては、いくら発色方法が分かり
太陽元で飼育しても、腹部を若い状態時のまま
残すのは不可能なのでは?と体色実験をした後に
色々調べたりした結果、思いました。


とは言え、頭と胸は残せる事が分かったので
まだマシではあります。



長々話しましたが、現在の段階で
自分なりに少ない機会で実験して
分かっているのは、こんな感じです。



↓現状の重要ポイントは…↓
1.羽化直後からUVで刺激を与える事。
2.一度色褪せた部分は、再びの再現が不可能になる。

       です。
後々、実は〇〇だった…
という再発見はありえます。




今後、雌の腹部第2節の発色方法を
誰かが発見してくれる可能性もありますし
もしかしたら自分が発見出来るかもですし…
何にせよ、本来あるべき美しい姿は
自分にとって理想なので発見されてほしいです。


今年もギンヤンマを卵から飼育するかどうかは
不明ですが、もしまた機会があれば
楽しくやっていきます♪


とりあえず、今の固まった予定としては
毎年ギンヤンマに注目している自分ですが
今年は色々新しくやっていく為にも
他のトンボに焦点を当てようと思います。


まずは未成熟を
採集する事が始まりですがね(笑)



… … …



それから、最後に…スジボソについて
とても詳しい方から丁寧な解説があり
自分が信じていた
クロスジ型スジボソ説が覆されました。


これは別に悪い意味ではなく
むしろハッキリしていただけたので
気持ちはスッキリしています。


それからスジボソは細い筋が出ているから
スジボソと確定する訳でもないらしいです。


色々と丁寧な説明をしてくださった
トンボ愛好家の方には感謝しかありません。


本当にありがとうございますm(_ _)m



ちなみに、今までクロスジ型スジボソとしていた
クロギンは、海外に居る細い筋が多いタイプの…
外国型クロギンだった様です。


外国のクロスジギンヤンマは、日本と違い
筋が細くなる個体が多く、雌には
雄同色型が多い傾向です。
(クロギンに限らず…)


外国クロギンは
日本で、いくらか繁殖をしている様なので
自分が当時採集した母雌は
外国の遺伝が入っていたのでしょう。


特にベトナムのクロギンが
自分のに近かったので
とりあえずは、ベトナムクロギンとしました。


外国型なので、まぁ…レアはレアっぽいですが
また新しい発見が出来て良かったです。


ただ、それでも謎なのが上顎の模様や複眼色で
どの個体を検索して見ても特に黒色T時模様は
皆、濃くつながっています。


クロスジギンヤンマに、丁度スジボソギンヤンマ
に居そうな、半端なTの個体は
自分は 過去に育てた
あの個体しか見た事ありません。



左がスジボソ雄で
中がクロギン型スジボソ改めベトクロスジ?雌…
右が普通のクロギン雄(羽化直後)です。


角度もしっかり一定撮影していなかったのは
後悔していますよ (´;ω;`)


自分自身、クロスジに あの様なタイプが
普通に あるのかどうかすら分からないので
何かとの交雑かも?と思ってしまいます。


もしもそうだとしたら、やはりギンヤンマ雄と
クロギン雌の交尾成立なのでは?なんて
思っちゃう程、ギンヤンマみたいな個体でした。
(Tが濃くなかったり、繋がりきらない所とか…)


生き物というのは、いつだって常識を覆すので
本来、無理だ!と言われている事が
彼らも生きる為に進化の始まりとして
成功する可能性も0ではありません。


とはいえ、可能性は低いですし
単に、あれもクロギンのバリエーションの
一部としてる可能性の方が高いですがねぇ。


まぁ…どうであれ、画像検索した個体達に
見かけない特徴なので
レアな個体を引いた事は間違いなさそうですが。



自分は今後も、あらゆる可能性を大切にして
トンボを見ていきたいと思います。


どんな事でも良いのです。


例えば…
何故、雄と同じ行動をする雌が居るのか…


阿呆みたいな考えではありますが
トンボ視点で考えて見ると…


もしかしたら
雄に、ちょっかい かけられたくないので
バレない様に行動パターンを真似て
化けているのかもしれませんし…


自分を雄と信じる雌かもしれませんし…
単に交尾に興味が無い事だってありえます。


野生大型動物等が育児放棄する様に
昆虫にも育児放棄的な何かや
そもそも子孫を残そうとしない
トンボが居たって
何も不思議ではありませんからね。


サボるアリが居るくらいですから(笑)



と、まぁ色々書きましたが
今年は自分にとって早速良い事がありました。


同じ、トンボが好きな方との情報共有は
とても嬉しい時間です。
(自分には分からない未知の範囲も知れますし)


自分は趣味レベルでしかなく、しかも
学力も一般より、かなり無い人間なので
専門用語や各関節の正式名称等、分からない
事ばかりですので、こちらから進んで輪に
入っていけません。


昔から覚えるのは苦手ですし……
言葉選びも分からないので子供ですし。


今回…
ものすごく丁寧な回答が来て
嬉しかった件だけではなく
ムラゴンで出会い、そこから
トンボを好きになって…
トンボ愛好家として動き始めた方もいます。


自分はコミュ症であり自信もない人間ですが
少なくとも仲間という存在が出来て
心強く、そして楽しいです。


失礼な事をしていたらどうしよう💦なんて
ことばかり考えてしまう弱い自分ですが
これから先も…こんな自分を
温かく見守ってくださると嬉しいですm(_ _)m






オマケ↓


こちらは、かなり前にブログで
お伝えした特殊型ギンヤンマの雄です。


この様な個体は、本来意図しない場所に
その部分の特徴が反映されてしまう
現象 (突然変異個体) らしいです。


こちらも特殊だと知りつつも何故この様に
なるかは謎だったので、こちらに関しても
詳しく教えていただけて感謝であります。


自分は、この個体以外にも
もっと青いギンヤンマを過去何度か見ていますが
採集出来ず、写真を撮影出来ていません。


恐らく、それらの個体は突然変異とは
また違った個体だったのかもしれません。


採集出来てさえいれば
何よりの証拠となる為、良かったのですがね(^_^;)


これからも違和感を感じた個体は
特に力を入れて採集、撮影をしたいところです。


… … …


そういえば…著作権の問題でスジボソ画像を
こちらにupしていませんが、ネットで見つけた
写真をスジボソフォルダにまとめて保管しています。


それらの写真撮影主様達は、ただのギンヤンマと
勘違いしていたものが多く、スジボソを検索しても
出てこない写真もあります。


今は殆どページが見つからず
コンタクトすら取れない物が多い為に
upしたくても出来ずにいます。



過去唯一コンタクト出来て
許可いただけたのは…


スジボソ雌の羽化個体のみです↓


これは貴重だなと思いました。
初めて画像を見た時、感動したのを覚えてます。



この他に…
集めた物の中にはスジボソの腹模様が白い?
薄い水色の個体や複眼が完全に青い等の
タイプを一応所有しております。
(全てネット検索で拾ってきた物です)


今後、何かしらの方法で
ブログ上に共有出来ればと思っています。




スジボソが作られる仕組み…
https://study-z.net/100110983#:~:text=%E6%88%BB%E3%81%97%E4%BA%A4%E9%85%8D%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AF,%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E7%82%B9%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82


自分も色々教えて頂いてから
改めて調べてみた「 戻し交配 」の仕組み記事です。


例えが個人的に分かりやすかったので
こちらも興味がある方は是非見てみてください。





翅が茶色く濁ったクロギン雄↓


当時はクロギンが沢山居たので
採集も出来ましたが、現在は
自分の唯一の近場クロギン スポットが
壊滅しており、一匹も見なくなりましたので
今後、現れてくれなければ
遠くに行く時間が作れない為…
クロギンについて、検証する事が不可能です。


本来、クロギンやオニヤンマ等…一部に
成熟しても翅は濁らない種が居ます。
(確か記憶では、その様に解釈?しています)


しかし、この採集した時のクロギンは
採集前から、かなり目立っていました。


無事ネットインし確認すると
翅が、ま〜茶色いんですよ。


ギンヤンマにも雌は、茶色くなるのが
かなり居ますが、ギンヤンマの雄にも
たまに、めちゃくちゃ茶色いな!ってのが居ます。


クロギンのやつ、写真より肉眼で見ると
もっと茶色いんですよね〜。


自分は、あの当時からクロギン等の
成熟個体の翅は濁らないのだと思ってました。


あの個体は、かなりの老熟個体だったので
自宅では短命に終わりましたが
寿命だったと思います。


きっと、相当長く生きてきたのでしょうね。


オニヤンマにも、かなり濁った翅の個体を
見ているので、それもまた謎です。



自分はノーマルギンヤンマは…
未熟→中間未熟→成熟→中間成熟→老熟
見てきているので
成熟度判定には自信ありです。


クロギンの方は、自身で採集した個体や
羽化させた個体数がギンよりも
圧倒的に少ない為、まだ自信はそこまでです。


また採集したいですが
開発の都合上…今後大きく時間が空かない限り
今のところ厳しそうです(´・ω・`)



まぁ…大好きなギンヤンマには
ありがたい事に…
まだ毎年会えるから幸せは幸せですが!






ふぅ…( ´Д`)=3



久々の長文なので文書に
変な箇所が沢山あるかもしれません。
一部説明が抜けたりしている場合もあります。


失礼な表現など、ありましたら
大変申し訳ございませんm(_ _;)m





最近は連続でギンヤンマ記事ですが…
最後まで読んでいただきありがとうございます!



※ こちらの記事にある全ての写真の無断転載を禁止します ※

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